こちらのページでは、商品の外観を検査する外観検査機について紹介しています。どのような目的で使用されるのか、また導入のメリット・デメリットなどについてもまとめています。
外観検査機とは、提供する製品や部品の外観をチェックするための検査を行う機器です。製品の表面についた異物や汚れ、傷、欠けなど外見からわかる欠陥をチェックすることによって、良否判定を行っていきます。
もともと、外観検査は人の目で行われてきました。食品業界はもちろん、さまざまな業界で行われている検査ですが、どの業界でも人間の五感のひとつである「目」を使って検査を行ってきました。
この目視検査を自動で行えるようにしたものが、外観検査機です。
食品工場では、外観検査機を使用することによって、不良品が市場へ流出することを防ぎます。もし不良品が流出してしまった場合には製品の回収を行う必要があり、大きなコストがかかることになります。さらに、顧客クレームの発生や自社の信頼低下などさまざまな影響が発生する可能性があることから、外観検査機を使用して、十分に確認を行うことが必要になってくるわけです。
さらに、外観検査機器を用いて何らかの異常を発見した場合、単に不良品の流出を防げるだけではなく、異常の発生原因の解明につなげることもできます。
外観検査機では、CCDカメラで製品を撮影します。その撮影した画像は画像処理装置に送信され、問題があるかないかを判断します。
例えば食品業界では、さまざまな製品の包装にフィルムを使用していますが、このフィルムは汚れが付着してしまったり異物が混入するなど不良の原因となる可能性があります。フィルムは透明ということから人が目視で確認を行ってきましたが、検品精度や検品がばらつくなどの問題が発生していました。
近年では、画像処理システムやセンサーが発達したことで透明なフィルムも感知できるようになり、不良検知も容易になってきています。
食品工場で外観検査機を導入することによって、まずは人手不足を解消できるというメリットがあります。実際に人の目による目視検査を行う場合には多くの人員が必要となりますが、実際には人材が集まりにくいケースもあります。しかし、外観検査機を導入することによって検査を行う人員が不要となり、コスト削減を実現可能。さらに、これまで目視を行っていた人材を他の部分に回すこともできます。
さらに、非常に細かい不良の判別ができる、検査品質を均一化できる、全数検査の実施が可能になるなど、さまざまなメリットが考えられます。
外観検査機を導入するデメリットは、導入するためのコストがかかるという点が挙げられます。トータルでどれくらいのコストになるかは、どのような装置を導入するかによって異なりますが、いずれにしても導入費用については考えておく必要があるでしょう。ただし、外観検査機を導入することによって人件費などのコスト削減も期待できることから、長い目で見るとコスト削減につながるという考え方もできます。
また、導入してすぐに稼動できるとは限らないという点もデメリットとなってきます。検査対象の商品が複雑な形状だった場合には、AIと人で検査範囲を分けるといったルールを決める必要が出てくる可能性もあります。このように、外観検査機を導入した後にも調整・設定などを行う必要がある点も、注意点のひとつといえます。
外観検査機はさまざまなメーカーから提供されていますが、導入を検討する際には「外観検査機のメーカー」や、「外観検査機を取り扱っている専門商社」へ相談するというケースが考えられます。
すでに導入したい検査機が決まっている場合には、直接メーカーに相談した方が早いこともあります。また、どの検査機を導入したら良いのかがわからない、という場合には、求める要件を専門商社に伝えて提案してもらうと良いでしょう。 また、導入後のアフターサービスが充実している会社を選ぶのも大切なポイントです。


食品工場に特化したロボットシステムを提案しているロボットSIer。検査装置を搭載した整列・供給、箱詰めロボットシステムなどの開発を手掛けており外観検査の自動化で生産性を向上させます。


多くの仕入れ先の製品を組み合わせ、生産現場の課題解決につながるシステムを提案する産業用機器などの専門商社。工場の自動化やIoT化に注力しており、食品工場の温度管理を自動化させた実績もあります。


食品工場のみならず、OA機器業界や自動車業界など幅広い工場の生産ライン機器の製造実績を持つSIer。130人超のエンジニア(2021年4月時点)が在籍し、工場全体の自動化をマネジメントします。
※選出理由:幅広い業界の生産活動の高度化を推進する「FA・ロボットシステムインテグレータ協会」(https://www.farobotsier.com/)の会員であるロボットシステムインテグレーター138社(2021年7月1日時点)の中から、食品工場向けのソリューションを提供しており、かつ各ニーズの条件を満たした会社を選出しました。
(1)検査工程:食品工場の外観検査と高速生産を両立するロボットシステムを公式サイトで紹介している企業。
(2)温度管理:食品工場の「温度管理を自動化したい」というニーズに適した提案実績が公的機関に取り上げられた企業。
(3)工場全体:「工場全体のIoT化を進めたい」というニーズに適した規模の設備、製造実績を公式サイトに掲載している企業。