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【特集】生産性を向上!食品工場のIoT事例

私たち、これで生産性がアップしました!

包装機の故障を予知・保全する
システムを導入したケース(食品製造業)

モーターやコンベアの故障により製造ラインが停止し、生産・出荷ラインに影響を及ぼしていたため、トラブルを事前検知する予知保全システムを導入したことで、メンテナンス費用を抑えることができた例をご紹介します。

参照元:農林水産省「食品製造業の生産性向上事例集【PDF】」(https://www.maff.go.jp/j/shokusan/sanki/soumu/attach/pdf/seisansei-7.pdf)

課題は?

包装工程において、モーターやコンベアが突然故障することが多くなりました。結果として製造ラインが停止してしまうことが問題になっていました。

特殊なモーターを使用している場合、故障から新たなモーター納品までは数カ月を要する場合があります

また、故障を防ぐために過剰メンテナンスを行っていた可能性もあり、最適なメンテナンス時期を検討する必要がありました。

導入機器は?

オーバーホール前に不備を検知できるよう、予知保全システムを導入しました。 波形を通してオーバーホールの可能性を察知するほか、オーバーホールの波形を機械学習することで、始業前点検時に破損前の予兆検知が可能になりました。

改善点

頻繁に故障する設備ではないため、システム導入以降にトラブルは見らないものの、年に1回は生じていたオーバーホールを抑止できたと考えると、メンテナンス費用はライン全体で年間100万円以上抑えられた計算となり、十分な成果ということができるでしょう。

編集チームの視点

自動検知システムを導入することで、トラブルを未然に防止することが可能となり、ランニングコストを大幅に抑えられることが分かった事例です。

システム導入時には費用が発生するため、導入時に二の足を踏む企業もあるかもしれませんが、長期的な視野で設備投資を行うことで、大きな利益につながるケースもあるということを踏まえて検討してみると良いでしょう。

不良品検査を自動化したケース(食品製造業)

工場の24時間稼働を実現するにあたり、人手不足と検査精度のばらつきが課題となっていました。そこでロボットと画像処理を組み合わせた検査ラインをつくり、実際に稼働させた例です。

参照元:農林水産省「食品製造業の生産性向上事例集【PDF】」(https://www.maff.go.jp/j/shokusan/sanki/soumu/attach/pdf/seisansei-7.pdf)

課題は?

従来の人が目で見て確認をする目視検査では、人手不足による稼働時間の減少や、検査精度のばらつきが問題となっていました。

工場を24時間稼働させるにあたり、検査時の腐敗や品質低下を防ぐため、ある程度の工程を自動化するニーズが高まっていました。

導入機器は?

6軸多関節ロボットと、画像処理を組み合わせた搬送・検査工程の自動化を行いました。

これにより360度の外観検査を常に行いながら、搬送から不良品抽出までを自動化することができています。結果的に人手不足の影響を受けず、24時間安定した品質管理ができるようになりました。

改善点

目視にて検査していた部分は、画像処理で十分に検査できることが分かりました。一方、食品や飲料の破損や腐敗は画像検知だけでは見つけることができず、現時点では人間の力でしか対応できないことも分かっています。

24時間、安定して稼働させるためには、まだ改善の余地があるシステムになっています。

編集チームの視点

自動化システムを導入したことで、システムによる実現可否が明確に分かった事例です。

現時点では、システムで代用できる部分は代用していきながら、難しい部分は今後も技術検証を進めていくことで、まだまだ生産性を高める余地がありそうです。

食品製造工場の外観検査は、人による目視検査を実施している企業も多く、自動化によって生産性を高められる工程として注目されています。インターネット経由でデータ管理をすることで、品質管理の強化や生産ラインの見直しなどもできるため、これからIoT化を進めていく食品工場は検査工程の見直しから始めると良いでしょう。

中心温度測定の自動化
システムを導入したケース(食品製造業)

食品調理工程における中心温度測定とその記録作業の自動化を行った事例を紹介します。人の手で行うには難しい作業ではなかったものの、単純作業であったことからスタッフの離職率が高いという問題について、どう解決に取り組んだのかを見ていくことにしましょう。

参照元:農林水産省「食品製造業の生産性向上事例集【PDF】」(https://www.maff.go.jp/j/shokusan/sanki/soumu/attach/pdf/seisansei-4.pdf)

課題は?

食品製造業において、中心温度測定はHACCPにおける重要管理点(CCP)のひとつとなっています。この中心温度測定と記録作業については、これまでは手作業により任意の抜き取りを行い、一つずつ手作業によって測定した後に記録を行うという流れで行われていました。

しかし、この一連の流れは単純作業であることからこの業務を担当するスタッフの離職率が高いという問題がありました。そこで、手測定と手書きによって行われていた中心温度測定の作業を自動化して、省力化・省人化を図ることにしました。

導入機器は?

中心温度の測定と測定記録の記載を自動化するために、ロボットと生産管理システムを接続しています。

具体的には、ロボットに食品の温度を測定するための中心温度計を装着することによって、自動での温度測定を可能にしました。さらに、ロボットで測定した中心温度は生産管理システムに取り込むという仕組みを作り、自動化を実現しています。

改善点

実ライン導入に向けテスト中のため、改善点については不明です。

編集チームの視点

工場において人が行っている単純作業は、ロボットで置き換えやすい作業のひとつであるといえます。 こちらの事例の場合、現時点の成果と今後の展望については「実ライン導入に向けテスト中」とあり、成果や課題点については不明ですが、「食品の調理工程における中心温度の測定と記録」というロボットにて置き換えができる作業であったこと、さらに単純作業であったことからその業務を担当するスタッフの離職率が高いという点が問題となっていたことから、ロボットを用いて自動化する意義は非常に大きいのではないかと考えられます。

弁当・惣菜製造ラインにおける
蓋閉め工程の自動化を行ったケース(食品製造業)

食品製造業の蓋閉め作業を行うロボットを導入することによって、人件費の削減や品質の向上、生産ラインの安定に繋がった事例をご紹介します。

参照元:経済産業省、一般社団法人日本ロボット工業会「ロボット導入実証事業 事例紹介ハンドブック2018」(https://robo-navi.com/webroot/document/2018RobotHandBook.pdf)

課題は?

弁当・惣菜の製造ラインにて、容器の形状が商品がそれぞれ異なる商品に対して、人が弁当や容器の蓋をひとつずつ締めるという作業を行っていました。しかし、弁当や惣菜は商品の改廃サイクルが早いという特徴があり、商品が変わるたびに熟練の作業者の育成が必要となっていました。さらに、繁忙期は稼働ラインが増加することによって、熟練の作業者が足りなくなり、生産ラインが安定しないという問題が出る、ということもありました。

単一商品に対して蓋を閉める、という機械はこれまでにもあったものの、同社が必要としているような複数商品に対応できるような汎用製品はなかったことから、自動化が行えない、という状況となっていました。

導入機器は?

問題となっている生産ラインに対応するために、商品によって形状が異なる蓋に対応できる蓋閉め装置を開発しました。アタッチメントを交換することよって、複数の商品への対応を実現。人がひとつずつ蓋を閉めていた工程を、ロボット導入後にはまずロボットが蓋を持ち上げた後、ロボットが商品をセンタリングして持ち上げ、ロボットが商品に蓋をするという流れで弁当や惣菜への蓋閉めに対応することができるようになりました。

改善点

ロボットの導入により、生産ラインの人数削減と流通不良の削減に成功しています。さらに、これまでの生産ラインに必要とされていた熟練の作業者が他の作業に移行できたということもあり、商品の品質の向上も実現しました。

これからの構想としては、複数台の導入や他のメーカーへの展開などが考えられています。

編集チームの視点

これまで自動化が難しいと考えられていた部分を自動化し、労働生産性が見られた事例です。単に蓋を閉める作業の効率化につながっただけではなく、他の作業に人員を割けることができるようになったことから、生産の安定や商品の質向上に繋がった、という点も注目したいポイントといえるでしょう。

協働ロボットとパラレルリンクロボットを
組み合わせたラベル貼付システム(食品製造業)

食品パッケージへのラベ貼り付けを自動化した事例を紹介します。ラベルの貼り付け数が多いことに加えて、納品時間の関連から深夜作業となり、作業者の確保が難しいという課題も抱えていたことから、自動化のマシンを導入。労働生産性が上がった事例について見ていきましょう。

参照元:経済産業省、一般社団法人日本ロボット工業会「ロボット導入実証事業 事例紹介ハンドブック2018」(https://robo-navi.com/webroot/document/2018RobotHandBook.pdf)

課題は?

冷凍製品解凍後の消費期限ラベル貼り付けの作業は、56種類・およそ23,000個に対して5名の作業者が1日あたり9時間かけ、ハンドラベラーを使用して手作業で行っていましたが、この作業は納品時間の関係から深夜に作業を行う必要があるために作業者を確保することが難しいという問題がありました。

さらに、多くの人数での分散作業が必要となってくるため、ラベルの貼り付け精度のバラつきや貼り付けミスが発生するなど、品質の保証が難しくなっていました。

導入機器は?

箱単位のラベル自動貼り付けを行うためにパラレルリンクロボットを開発。さらに、協業ロボットによってタイプが4種類あるパン箱をセンサーで判別して供給や排出を行うことによって、これまで手作業で行っていたラベル貼り付け作業のライン化を行いました。

改善点

ロボットの自動化を行うことによって、これまで5名が1日あたり9時間かかっていた作業が2名で行えるようになり、労働生産性が2.5倍に向上しています。作業者の削減を行えたため、人件費の削減にも繋がりました。さらに分散作業を行っていた内容を一元化して行うようになったことから、貼り付け精度のバラつきがなくなり品質が安定し、不良品流出も防止することができています。

編集チームの視点

自動貼り付けシステムを導入することによって、省人化・品質の安定化が実現できた事例です。省人化を行えたことによってコストの削減、また深夜に人材を用意するのが難しいという問題の解決など、様々な課題の解決に繋がっています。

このように、人材の確保が難しい状況になっている部分に関しては、ロボットによる自動化を行える部分がないかを確認し、実行してみることで解決につながることもあるといえるでしょう。

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工程別に強みあり!
IoTで食品工場の悩みを解決するロボットSIer
ピーエムティー
検査工程を自動化したい工場長のイメージイラスト
           
ピーエムティーの公式サイト画面キャプチャ
引用元:ピーエムティー公式HP
https://pmt-robot.com/

食品工場に特化したロボットシステムを提案しているロボットSIer。検査装置を搭載した整列・供給、箱詰めロボットシステムなどの開発を手掛けており外観検査の自動化で生産性を向上させます。

         

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日伝
温度管理を自動化したい工場長のイメージイラスト
           
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引用元:日伝公式HP
https://www.nichiden.com/

多くの仕入れ先の製品を組み合わせ、生産現場の課題解決につながるシステムを提案する産業用機器などの専門商社。工場の自動化やIoT化に注力しており、食品工場の温度管理を自動化させた実績もあります。

         

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日本サポートシステム
工場新設を機にIoT化を進めたい工場長のイメージイラスト
           
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引用元:日本サポートシステム公式HP
https://jss1.jp/

食品工場のみならず、OA機器業界や自動車業界など幅広い工場の生産ライン機器の製造実績を持つSIer。130人超のエンジニア(2021年4月時点)が在籍し、工場全体の自動化をマネジメントします。

         

日本サポートシステム
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※選出理由:幅広い業界の生産活動の高度化を推進する「FA・ロボットシステムインテグレータ協会」(https://www.farobotsier.com/)の会員であるロボットシステムインテグレーター138社(2021年7月1日時点)の中から、食品工場向けのソリューションを提供しており、かつ各ニーズの条件を満たした会社を選出しました。
(1)検査工程:食品工場の外観検査と高速生産を両立するロボットシステムを公式サイトで紹介している企業。
(2)温度管理:食品工場の「温度管理を自動化したい」というニーズに適した提案実績が公的機関に取り上げられた企業。
(3)工場全体:「工場全体のIoT化を進めたい」というニーズに適した規模の設備、製造実績を公式サイトに掲載している企業。

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